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本間 俊充
Proceedings of 4th International MACCS Users Group Meeting, p.57 - 66, 2002/10
原子力施設の確率論的安全評価(PSA)の目的のために原研で開発された事故影響評価コードOSCAARは、CEC/NEA共催の国際比較計算で計算コードとしての機能を検証した後、おもに個々の計算モデル及び全体システムの妥当性検証に研究の重点を移した。レベル3PSAの計算結果に付随する不確実さの巾を評価し、不確実さに寄与する因子を明らかにするために、OSCAARの不確実さ・感度解析を実施している。事故影響評価にかかわる2種の不確実さのうち、統計的な不確実さの検討では、OSCAARで用いている大気拡散モデル(流跡線パフモデル)に適合した気象サンプリング手法を開発し、少ないサンプリング数で事故影響のスペクトルを効率よく推定することを実現した。また、主観的不確実さに関しては、パラメータの不確実さ伝播解析手法をOSCAARに結合し、個人の早期健康影響リスクを対象とした不確実さ・感度の予備解析を実施した。個々のモデルの妥当性検証では、IAEA主催BIOMASS計画の線量再構成シナリオにOSCAARの核種移行モデルを適用し、その性能を評価した。また、これら一連の研究成果をベースに、コードの適用として軽水炉モデルプラントのレベル3PSAを実施している。